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女性建築士による
すまいと生活を楽しむためのコンテンツ |
すまいの安全の大きな柱の一つとして、耐震のことをみなさんにお伝えしたいと思います。
ぜひ、すまいを見直してみて耐震のことを一緒に考えてみてくださいね。
対策が必要であれば、出来る範囲からで構わないので、進めていきましょう。
01) 木造住宅の地震に対する強さ (2012-05-04)
日本では建築基準法(以下基準法)で、建物の耐震設計基準が定められているのですが、その基準は時代と共に変遷してきました。
1981年=昭和56年 新耐震設計基準に大幅改正(これ以前の建物が旧耐震と言われます)
・木造では耐力壁の必要長さや、耐力壁の種類別の強さ倍率が改定された。
※つまり、旧耐震の基準では必要とされる耐力壁の量が少なかったので、
今の基準に合わせて見直すと、壁量不足となる建物が多いのです。
2000年=平成12年 基準法改正で、木造住宅については基準が追加されました。
・柱や筋かいの接合金物の仕様が定められた。
・耐力壁のバランス配置が定められた。
※つまり、平成12年以前の建物では、接合金物が適切なものでなかったり、
耐力壁がバランスよく配置されていないために、
耐震性に劣る建物となっている可能性があります。
現在の基準法では、耐震計算する際に想定する地震を大地震と中地震の2段階に分けています。
大地震=数百年に一度起こる極めて稀な地震(震度6強程度)
中地震=建物が建っている間に何度か遭遇する可能性のある地震(震度5強程度)
大地震時には人命を守ることができるように、中地震時には建物という財産を守ることができるように、設計基準を定めています。
1995年阪神・淡路大震災では旧耐震の建物に被害が集中しました。
出典:さいたま市の耐震助成制度のご案内より
やはり、現在の基準法の基準程度の耐震性能を確保しておくことが、安心だと言えます。
近いうちに、大地震クラスの地震が起きる可能性が高いことは研究者から報告されてきています。
特に昭和56年以前の木造住宅については、一度耐震診断を受けて、必要であれば補強をすることをおすすめします。
旧耐震の建物であれば、築30年以上です。
耐震基準の違いによるチェックも必要ですが、劣化による耐力低下の方が重大な場合もあります。
すまいの健康診断と思って、耐震診断をしてみるのがよいと思います。
次回は、耐震診断のことをお伝えします。
居アーキテクツ一級建築士事務所 へもどうぞいらして下さい。
01) 木造住宅の地震に対する強さ (2012-05-04)
02) 誰でもできる耐震診断をしてみよう (2012-05-07)
03) 専門家による耐震診断 (2012-05-11)
04) 耐震についての助成金制度 (2012-05-14)
05) 耐震リフォームを考えてみる (2012-05-18)
06) 耐震リフォームの減税制度 (2012-05-21)
07) さいたま市の耐震制度 (2012-05-25)
08) ゆれやすさマップをご存知ですか (2012-05-28)